02.5+α

何もしたくない。 お腹は空いてるけど、食べたくない。食べてもあの光景を思い出して吐くだけだ。 帰ってきてから何度も手を洗った。あの感覚を拭い去りたかった。でも出来なかった。 俺の右手は禁断の味を知ってしまった。一度知ったが最期、二度と忘れるこ…

02

『……!?』 目に映るのは自分の部屋。 右腕を見る。ただの人間の腕。 『ユメ…か……。』 目が覚めたことを心から嬉しく思う。しかし、なんて夢を見たんだろう。あんなに生々しく、残酷で、まるで現実に起こったような夢は二度と見たくない。 気分を晴らす為に、…

01.5

ユメを見た……。 真夜中。 とても狭い部屋で眼を覚ます。 曇っているせいか、光りがない。此処は何処だろう。 何か懐かしい感じがする。 布団から立ち上がる。 隣にも部屋があるようだ。 さっきから耳障りな声や鈍い音がする。 どうやらこれのせいで起こされ…

01

何時からだろうか、ふと考えると何かが欠けてるような気がした。 昔からそれといって欲しい物など自分にはなかった。無駄な物など必要ない。だから一人暮らしの自分の部屋には必要最低限の物しか置いていない。前に友人が遊びに来た(というより押しかけてき…

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